アレックス・ロドリゲス
SEA(1994-2000)-TEX(2001-2003)-NYY(2004-2016)
通算成績 2784試合 .295 3115安打 696本塁打 2086打点 329盗塁 fWAR113.7
獲得タイトル:MVP3回、首位打者1回、最多本塁打5回、最多打点2回、シルバースラッガー賞10回、ゴールドグラブ賞2回
2007年 158試合 .314 183安打 54本塁打 156打点 24盗塁 fWAR9.6
A-Rod
マリナーズ時代からスターダム街道を爆進し、98年にはショートとしては史上初の40-40を達成。
2000年オフにFAになると走攻守揃った「完璧な選手」を求めて、激しい争奪戦が勃発。最終的に当時のスポーツ界で歴代最高額となる10年2億5200万ドルの超大型契約でレンジャーズに入団した。
レンジャーズ時代は3年連続で本塁打王、2002年には57本塁打と大型契約に相応しい成績を残すもチームは3年連続で最下位と低迷。
チームが再建に舵を切ったこともあり、2004年開幕前に悪の帝国ヤンキースにトレード。ヤンキースのショートにはデレク・ジーターが君臨していた関係で同年からサードにコンバートされた。
ヤンキース時代は2005年、2007年にMVPを獲得するなど、打撃面は相変わらず優秀だったが、2004年のリーグチャンピオンシップでの守備妨害や度々見られる殺陣スライディング、メディアからの批判に対する傲慢な言動などが目につくようになり球界の“ヒール”的な扱いになってしまった。
アンチが多少いたとはいえここまでは間違いなく球界のスーパースターであったが、2009年開幕前のドーピング検査で陽性反応を示してしまってからはキャリアが暗転。
ドーピング発覚直後は「過去に使っていただけで、今はクリーン」と釈明していたが、2013年にはバイオジェネシス・スキャンダルで薬漬けの野球生活を送っていたことが発覚。
これがとどめとなって2014年には162試合の出場停止処分になり、2016年には半ば追放される形で現役を引退することとなった。
Aロッドのキャリアを見てみると
・歴代22位の通算3115安打
・〃6位の696本塁打
・〃4位の2086打点
・〃16位のrWAR117.5
など積み上げてきた打撃系の数字は歴代でもトップレベル。しかし、どれもステロイドに頼った記録であり、今ではボンズの記録同様、球界の黒歴史として見なされている。
2021年からは殿堂入り対象の資格を得たが、ボンズ、クレメンスと同じく得票率は伸びず。Aロッドはボンズ、クレメンスとは異なり、明確に薬物の使用が禁じられてからもドーピングをしており、BBWAAでの殿堂入りは不可能と言っていいだろう*1。
査定に関して
盗塁B
体がステロイドで肥大化したこともあり、走力自体は全盛期よりはダウン。それでも24盗塁(失敗4回)、成功率86%と盗塁センスは衰え知らず。
恐怖の満塁男
AロッドはMLB歴代最多となる25回のグランドスラムを記録。
2007年も満塁時に打率.500・3本塁打・OPS1.730と異常なまでの勝負強さを発揮。
プルヒッター
Aロッドといえばプルヒッティング。2007年もレフト方向に29本、センター方向に22本、ライト方向に3本と引っ張り傾向の長打が多い。
固め打ち
1試合4安打を5回達成。猛打賞は18回と打ち出したら止まらない。
プレッシャーラン
セーフになるためにはゲッツー崩しを辞さない。
マルチ弾
マルチ本塁打は8回。
サヨナラ男
シーズンで2度のサヨナラアーチを放った*2。
Nishiのこぼれ話
高校時代からステロイドを使用していたことが発覚するなど、薬漬けのイメージが拭えないAロッド。しかし、野球への愛と情熱はホンモノであり、一時期付き合っていたジェニファー・ロペスとのデート中も野球をチェック。メッツが売りに出された際はオーナーとして購入を目論むほど…。
関連選手
レンジャーズ時代のAロッド